入門Reactの感想

Reactの学習のために、入門Reactを、ひと通りざっと読んだ。

入門 React ―コンポーネントベースのWebフロントエンド開発

入門 React ―コンポーネントベースのWebフロントエンド開発

読むまでのReactの知識は、Hello, Worldを以前試したことがある程度だったが、問題なく読み進めることができた。ただし、インストールの手順などを丁寧に説明してはくれないので、JavaScriptでの開発経験は求められると思う。本の内容を一言で言うと、Reactの構成をひと通り説明している本だった。

Reactがカバーする範囲の線引を明確にしてくれたのが、個人的に一番ありがたかった。 おおまかに言うと、ReactがカバーするのはDOMの操作とイベント処理で、ルーティングやMVCのモデルなどはReactの範囲外になる。そのあたりは他のフレームワークなりと組み合わせてまかなう必要がある。16章で、Backbone.RouterやFluxなど、Reactと組み合わせて使うライブラリの候補を挙げてくれてる。

また、データの流れを一方向にする仕組みや、props, stateの使い分けの基準がよくわからなかったが、そのあたりをわかりやすく説明してくれている。コンポーネントのフック関数一覧を、呼ばれるタイミングを交えて詳しく書いてくれてるのもありがたい。

本書を読み終えた段階で、今後Reactを勉強するのに困らない、下準備ができたと感じた。 ReactはMVCでいうところのVを担当するライブラリなので、サーバとのデータのやりとりや、プログラムのモジュール構成といったものは、別の仕組みで補う必要があり、Reactだけではプログラムは完結しない。Reactを組み込んだプログラムの設計方法を今後調べていくつもり。