入門Reactの感想
Reactの学習のために、入門Reactを、ひと通りざっと読んだ。
入門 React ―コンポーネントベースのWebフロントエンド開発
- 作者: Frankie Bagnardi,Jonathan Beebe,Richard Feldman,Tom Hallett,Simon HØjberg,Karl Mikkelsen,宮崎空
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2015/04/03
- メディア: 大型本
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読むまでのReactの知識は、Hello, Worldを以前試したことがある程度だったが、問題なく読み進めることができた。ただし、インストールの手順などを丁寧に説明してはくれないので、JavaScriptでの開発経験は求められると思う。本の内容を一言で言うと、Reactの構成をひと通り説明している本だった。
- 1章 イントロダクション
- 2章 JSX
- 3章 コンポーネントのライフサイクル
- 4章 データフロー
- 5章 イベント処理
- 6章 コンポーネントの合成
- 7章 Mixin
- 8章 DOM操作
- 9章 フォーム
- 10章 アニメーション
- 11章 パフォーマンスチューニン
- 12章 サーバサイドレンダリング
- 13章 Reactファミリー
- 14章 ビルドとデバッグ
- 15章 テスト
- 16章 アーキテクチャパターン
- 17章 その他のユースケース
Reactがカバーする範囲の線引を明確にしてくれたのが、個人的に一番ありがたかった。 おおまかに言うと、ReactがカバーするのはDOMの操作とイベント処理で、ルーティングやMVCのモデルなどはReactの範囲外になる。そのあたりは他のフレームワークなりと組み合わせてまかなう必要がある。16章で、Backbone.RouterやFluxなど、Reactと組み合わせて使うライブラリの候補を挙げてくれてる。
また、データの流れを一方向にする仕組みや、props, stateの使い分けの基準がよくわからなかったが、そのあたりをわかりやすく説明してくれている。コンポーネントのフック関数一覧を、呼ばれるタイミングを交えて詳しく書いてくれてるのもありがたい。
本書を読み終えた段階で、今後Reactを勉強するのに困らない、下準備ができたと感じた。 ReactはMVCでいうところのVを担当するライブラリなので、サーバとのデータのやりとりや、プログラムのモジュール構成といったものは、別の仕組みで補う必要があり、Reactだけではプログラムは完結しない。Reactを組み込んだプログラムの設計方法を今後調べていくつもり。